当社は、「地域に根付いた真心のこもったサービスを提供し、誠意ある行動で責任をもってお客様と社会に貢献する」ことを経営理念に掲げております。その経営理念のもと、「利用者本位の経営」、「サービスの質の向上と確保」、「サービス複合化の取り組み」を基本方針として、全国47都道府県で直営による介護サービスを積極的に展開してまいります。
当社は、「長期にわたる持続的な成長」を目指すことを経営の目標と考えております。この実現のためには、収益性を確保しつつ、適切にスケールメリットを追求することが必要と考えております。こうした考えのもと、成長性指標として、売上高と経常利益の成長率と、収益性指標として経常利益率を重視しております。また、成長を維持していくための適正な財務バランスの確保を図るために安定性指標として、バランスシートに注目した自己資本比率、D/Eレシオの推移について重視してまいります。
当社は、中長期的に拡大が予想される介護保険市場において、長期にわたる持続的な成長を目指してまいります。この戦略を推進するために、継続的な事業基盤の拡大と、安定した収益基盤の確保が不可欠であります。そのため、在宅介護事業のうち、特にデイサービスを成長ドライバーに位置づけて同サービスの提供拠点数の拡大と、既存店の利用率の向上を図ってまいります。
一方で、当社の主要な事業である在宅介護事業および有料老人ホーム事業は、介護保険法の適用を受けるサービスを提供しているため、介護保険制度の改正の影響を受けることになります。改定の内容次第では当社の業績も影響を受ける可能性がありますので、安定した収益基盤の確保に向けて二つの戦略を執ってまいります。
一つめは、主力事業であるデイサービスのサービス内容を強化してまいります。要介護度が高い方の受入可能なハード・ソフト両面の充実を進め、個別機能訓練実施による測定評価等特色ある高品質なサービス提供を行ってまいります。
二つめは、主力の在宅介護事業の成長に伴う事業規模やセグメント損益のバランスを考慮しつつ、有料老人ホーム事業、および人材開発事業を当社の安定した収益基盤となるよう適切な判断を行い運営してまいります。
①介護保険制度の改正に対処すべき課題
2012年4月1日に改正介護保険法が施行され、国が推進する地域包括ケアシステムの実現を目指して、在宅において中重度の要介護者や医療依存度の高い要介護者を支える仕組みが盛り込まれており、介護業界は新たな時代の幕開けを迎えようとしております。当社は、こうした制度改正ならびに報酬の改定に的確に対処し、工夫を加えた事業所運営を行っていくことで、安定した事業収益の確保を目指してまいります。
②経営体質の改善における課題
本年4月に施行された改正介護保険法においては、当社が主力とする在宅介護事業の報酬単価は実質的に引き下げられました。
このような環境の中ではありますが、介護の需要は引続き拡大傾向にあり、当社ではデイサービスセンターの利用率の更なる向上などにより利益率改善に取り組むとともに、これまで培った介護サービスのスキルとノウハウを活かした質の高いサービスを提供し、長く安心して任せていただける介護事業者としての歩みを続けていくことが最重要課題と認識しております。
③拠点展開における課題
在宅介護事業につきましては、需要が高いデイサービスをメイン事業と位置づけ、需要の見込まれる地域に厳選してデイサービスセンターの新設を進めるとともに、近年増加している認知症高齢者のニーズに応えるため、グループホームの建設も進めてまいります。
有料老人ホーム事業につきましては、療養型病床群の再編、特別養護老人ホームの供給不足、またサービス付高齢者向け住宅の制度改正の影響などが懸念されますが、高齢者の急速な増加に伴い、高齢者夫婦のみの世帯や独居世帯も急速に増加する見通しであるため、有料老人ホームの需要も増加すると考えております。一方で、有料老人ホームの市場は、介護事業各社および異業種からの参入が活発であり、競争が激化しております。当社では、各自治体の介護保険事業計画等の情報収集および詳細な調査に努めるとともに、綿密なマーケティングリサーチを行い、需要の見込まれる都市部を中心に有料老人ホームの新設を進めてまいります。
④施設の賃借における課題
当社のデイサービスセンター、グループホームおよび有料老人ホーム等の施設は、ほとんどがリースバック方式によるものです。
リースバック方式とは、オーナー様に施設を建設して頂き、その施設を当社がおおよそ15年~31年の契約期間にわたり賃借するものであります。施設の建設に当たりましては、当社からオーナー様へ工事費の一部を建設協力金(長期貸付金)として貸し付け、契約期間における家賃相殺をもって返済していただくこととしており、会計上は金融商品に関する会計基準に沿って処理をしております。
また、当社のリースバック方式はファイナンス・リース取引に該当するため、施設の賃借料につきましては、売買処理に準じた会計処理をしております。
これにより、建物の引渡し日(リース取引開始日)に契約期間における建物賃料相当分がリース資産およびリース債務として貸借対照表に計上され、リース資産については減価償却により費用化されます。また、支払地代家賃は元利金の返済とみなされ、元本返済額と利息相当額に区分し、元本返済額がリース債務から減額され、利息相当額が営業外費用に計上されます。
当社は今後の出店においては、当該会計基準による影響を見込んだ上で持続的な成長が可能となるような適正な投資水準の維持を図り、健全な財務体質の構築に努めてまいります。
⑤人材の確保および育成における課題
少子高齢化の進行による労働力人口が減少する中、介護サービス業界においては、職員の労働環境が厳しく、賃金水準も低いこともあって離職率が高く人材不足は継続的な課題となっております。
このような状況のもと、当社は、従業員からの紹介による職員確保を制度化し、良質な人材確保に努めております。また、離職した介護職員の方々への職場復帰を積極的に働きかけ、人材確保に努めております。また、従業員の育成を行うため、教育研修専門の部署を設置し、専門職研修を実施する等従業員のスキル向上に取り組んでおります。加えて、従業員専用の相談窓口の設置や労働環境の整備を行うことにより、従業員の定着率向上に取り組むとともに、キャリアパス制度の充実等により、従業員の処遇改善に積極的に努めてまいります。
| 2012年3月期実績 | 2013年3月期予想 | 増減額 | 増減率(%) | |
|---|---|---|---|---|
売上高 |
48,965 | 53,444 | +4,478 | +9.1% |
営業利益 |
3,445 | 3,815 | +370 | +10.8% |
経常利益 |
4,170 | 3,371 | △798 | △19.2% |
当期純利益 |
2,201 | 1,870 | △331 | △15.1% |
在宅介護事業につきましては、需要が見込まれる都市部を中心にデイサービスセンター30ヶ所程度とグループホームの新設を計画しております。
有料老人ホーム事業につきましては、東京都内に1ヵ所の開設を計画しております。