『百年のあゆみを語る会』
~同じ時代を歩んできた皆さまと~
約100年。
数字にすると短いけれど、その中には、一人ひとり違う人生があります。
今回は、98歳から101歳までのお客様にお集まりいただき、昔の出来事や思い出を語り合う「百年のあゆみを語る会」を開催しました。
「同じくらいのお歳の方、こんなにいるの?」
今回の会を企画したきっかけは、お客様との何気ない会話でした。
「私くらいの歳になると、もう元気な人はあまりいないでしょう?」
「私が一番上なんじゃない?」
そんな言葉を耳にすることがありました。
いやいや。
実は、ほかのフロアにもいらっしゃるんです。
100歳前後でも、元気にお話しをされたり、笑ったり、毎日を過ごしている方が。
普段はなかなか顔を合わせる機会のない皆さまに、「こんなに仲間がいるんだ」と知っていただきたい。
そして、お互いのお話を聞きながら少し元気を分け合えたら。
そんな思いから、この会が始まりました。
まずは、懐かしい映像から
会の始まりは、昔の街並みや暮らしの映像から。
スクリーンに映し出される景色を見ながら、
「こういう道だったね」
「昔はこんなのだったよ」
と、少しずつ記憶の扉が開いていきます。
最初は少し緊張したご様子だった皆さまも、懐かしい映像を前にすると、自然と表情がやわらぎます。
昔の風景には、何十年たっても一瞬でその頃へ連れていってくれる力があるようです。
はじめまして。でも、同じ時代を生きてきました
続いては、一人ずつ簡単な自己紹介。
普段は別々のフロアで生活されているため、初めて顔を合わせる方もいらっしゃいます。
ところが、お歳を聞いてみると、
「まあ!あなたも?」
「私と同じくらいじゃない」
と、一気に距離が縮まります。
98歳、99歳、100歳、101歳。
これだけの皆さまが一つのテーブルを囲む光景は、なかなかのものです。
人生経験、合計すると……
もはや計算するのが怖いほどです(笑)
写真や昔のお金から、記憶が次々と
会のテーブルには、昔の写真や資料、昔のお金などもご用意しました。
手に取っていただくと、
「これは使ってたよ」
「この頃はね……」
と、次々にお話が始まります。
一人のお話をきっかけに、
「ああ、そうだった!」
「うちの方ではこうだったよ」
と、また別の方の記憶につながっていく。
気づけばスタッフが質問するというより、皆さま同士で話が広がっていました。
百年近く生きてこられた方々のお話。
教科書には載っていない、まさに“生きた歴史”です。
マイクを持つと、お話にも力が入ります
思い出話が盛り上がると、マイクも登場。
これまでのお仕事のこと。
昔の暮らし。
ご家族との思い出。
一人ひとり歩んできた道は違いますが、同じ時代を知っているからこそ、
「そうそう」
「わかるわ」
と頷き合える場面がたくさんありました。
誰かの思い出が、また誰かの思い出を呼び起こす。
そんな時間がゆっくり流れていきました。
お話の合間には、ちょっと甘いひと休み
たくさんお話をしたあとは、プリンアラモードでひと休み。
プリンにクリーム、フルーツ。
やっぱり甘いものは強い。
先ほどまで熱心に昔話をされていた皆さまも、今度はデザートに集中です(笑)
温かい飲み物と一緒に、ゆったりとしたティータイムを楽しんでいただきました。
今年100歳を迎えられたお客様へ
今回の「百年のあゆみを語る会」では、施設から参加してくださった皆さまへ、ほんの気持ちばかりではありますが、参加記念として写真フレームをお渡ししました。
この日の思い出の写真を入れて、また時々眺めていただけたら嬉しいです。
そして最後は、今年100歳を迎えられたお客様のお祝いです。
100年という年月。
簡単に口にできる数字ですが、その一日一日を積み重ねて迎えられた節目と思うと、本当にすごいことだと感じます。
100歳を迎えられたお客様には、国から銀杯が贈られたほか、東京都や市からも長寿を祝う記念品やお祝いが届きました。
たくさんのお祝いに囲まれながら、改めて100歳という大きな節目を皆さまと一緒にお祝いしました。
周りの皆さまからも自然と拍手が。
同じ時代を歩んできた皆さまと一緒に迎える、あたたかな節目の時間となりました。
百年分のお話は、一日では足りません
今回の会を通して感じたのは、
「自分だけじゃない」
ということの心強さでした。
「まだまだ元気な人がいるのね」
「あの方も同じくらいなの?」
そんな言葉とともに、皆さまがお互いを見て笑っている姿が印象的でした。
住んでいるフロアが違えば、普段はなかなか出会うことのない皆さま。
でも、同じ時代を歩き、それぞれの場所で長い人生を重ねてきた仲間です。
百年分の思い出を語るには、一時間や二時間では到底足りません。
それでも今回、懐かしいものを見て、話して、笑って。
「ああ、私もまだまだだな」
そんなふうに、お互いから少し元気をもらえる時間になっていたら嬉しいです。
これからも皆さまが重ねていく毎日の中に、また一つ、楽しい思い出を増やしていけますように。
百年のあゆみは、まだまだ続きます。







