免疫力を上げる2つの生活習慣

「最近風邪をひきやすくなった」「風邪がなかなか治らない」など、体調の変化を感じることはないでしょうか?それは、もしかすると「免疫力」が低下しているサインかもしれません。
免疫は、病気から私たちの体を守ってくれる生体の防御システムですが、免疫力が何らかの原因によって低下すると、感染症などの病気にかかりやすくなります。免疫力低下の原因となるのは、加齢やストレス、乱れた食生活、運動不足、睡眠不足などの生活習慣などといわれており、近年、体内時計「サーカディアンリズム」が、免疫系に大きな影響を与えているという事が明らかになってきました。

サーカディアンリズムとは?

私たちの体は約37兆個の細胞により構成されているとされています。そして、一つひとつの細胞は体内時計を持っていて、ネットワークで連携していると考えられています。この眠りと目覚めのリズムを司る体内時計を「サーカディアンリズム」といいます。
私たちの体は、朝の陽ざしをあびると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が減り、体温や血圧をあげて活動できるモードにします。夜になると体温が下がり、「メラトニン」が増えることで、自然に眠りつくことができるのです。

メラトニンはどのように作られるの?

では睡眠ホルモン「メラトニン」はどのように作られるのでしょうか?
メラトニンはたんぱく質が豊富な食材に含まれるアミノ酸トリプトファンからゆっくりと時間をかけてつくられているのです。そのため、規則正しい生活とともに、朝食でたんぱく質を摂ることがメラトニンの増加につながり「良い眠り」のために大切なのです。
一食あたり30gのたんぱく質を摂ること。卵1個・鮭一切れ・納豆1個で約30gのたんぱく質を摂ることができます。また、たんぱく質食品の質もポイントとなります。人の体のアミノ酸組成の比率を100としたときに、豆腐は57、魚の中では鰹が最も良く76ですが、卵は100とたんぱく質の王様といえるくらい優秀です。朝食に卵を使ったチーズオムレツを作るのも良いですね。

加齢による免疫力の低下は避けられませんが、ストレス、食生活、運動不足、睡眠不足は生活の中で改善できそうです。良質な睡眠と食事で元気な毎日を過ごしましょう。

コラム監修

株式会社ツクイ 顧問 金谷節子
金谷栄養研究所所長(元浜松大学健康栄養学科教授)、管理栄養士

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