ノルディックウォークのススメ

ノルディックウォークとは?

ノルディックウォークは、両手で専用のポールを突きながら歩くウォーキング方法でクロスカントリーの選手が夏の間の体力維持・強化トレーニングとして行っていた「スキーウォーク」が始まりでした。誰でも簡単に覚えられ、5分~10分で運動効果を感じられることから、運動効果の高いスポーツとして普及しました。

冬場の閉じこもり解消にノルディックウォークが有効

近年、高齢者の閉じこもり予防や運動習慣の維持にノルディックウォークが注目されています。隣の方と会話ができる程度の運動負荷で行うノルディックウォークは、自然と歩幅が大きくなり、通常の歩行より関節の柔軟性を高める効果が期待できます。左右の手でポールを突きながら歩くため、何も持たずに歩く時と比べて重心を支える点が増え、より安定した歩行ができます。ノルディックウォークはスポーツ要素の強いアグレッシブスタイルと、安全性の高いディフェンシブスタイルがあります。ツクイでは、関節の痛みやケガの予防につながる安全性の高い歩行様式として「ディフェンシブスタイル」を推奨しています。

ノルディックウォークで歩いてみよう!

ノルディックウォークの効果を最大限引き出すためには、準備運動が肝心です。本紙の付録を参考に、10分~15分程度の準備運動を行うだけでも、柔軟性の向上や姿勢の改善効果が感じられます。ポールを使用した体操は、車いすの方や歩行が難しい方でも参加できるように、座位で行うメニューもあります。関節の柔軟性を高めて、ケガの予防に努めましょう。準備運動は血圧の上昇を防ぐためしっかりと声を出し、ゆっくりとした速さで行う事を心がけます。

ノルディックポールストレッチ

ゆっくり歩き始めよう!

準備運動を終えたら息を整え、一歩一歩あるいてみましょう。その際は以下の点に注意します。
足元を気にしすぎず、視線が下がらないようにしましょう。視線が下がると歩幅が狭くなり、腕の振りも小さくなってしまいます。
胸を張り、背筋を伸ばして歩きましょう。肩甲骨が自然に内側に引き寄せられ、姿勢改善につながります。
グリップを強く握りすぎず、優しく握るようにしましょう。グリップを強く握ると、緊張が肩に伝わり、肩こりの改善効果が出にくくなります。

どれくらい歩いたらいいの?

ノルディックウォークは関節や骨への負担が軽減されるため、疲労感を感じにくいといわれています。しかし、体が慣れていない状態で長時間歩くことにより、誤った姿勢が身についてしまったり、局所的な痛みが出現してしまうこともあります。準備運動をしっかりと行い、はじめは5分程度から徐々に距離と時間を延ばしていきましょう。歩行の速度は、軽く息が弾むくらいの負荷で、隣の方と会話が楽しめる程度の速さを維持しながら行います。頑張りすぎず無理なく行うことが継続のカギとなります。

ノルディックウォークの4つの効果

① 肩こりの予防
② 姿勢の改善
③ 呼吸が楽になる
④ 関節痛の予防効果がある

ウォーキング後のケアは忘れずに

運動後のクールダウンには、筋肉痛の予防や疲労回復を早める効果があります。ノルディックウォークが終わった後には必ずクールダウンとして体操を行いましょう。

コラム監修

株式会社ツクイ
秋野 徹
理学療法士

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秋野 徹
理学療法士

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