技能実習生の日本語作文がコンクールで優秀賞に選ばれました!

2020年08月13日

今日はうれしいお知らせです。
ツクイ・サンシャイン成城でケアクルー(介護職員)として勤務するアイリーさんの作文「看護師にエールを」が、日本語作文コンクールで見事、優秀賞に選ばれました!
受賞作品をご紹介します。

「看護師にエールを」

私の前職は看護師です。と言っても看護師として仕事をしたことはありません。なぜならベトナムの大学を卒業後、すぐに日本へ行くための勉強を始めたからです。今は介護士として毎日高齢者のお世話をしています。

東京に緊急事態宣言が出されてコロナウイルスへの危機感が日を追うごとに高まってきました。最近、ベトナムにいる看護師の友人からも「日本は大変だね。大丈夫ですか」と心配するメールがきていました。もう何か月も不安な毎日を送っていますが、そんな私も3月の下旬に朝起きると喉の痛みを感じたのです。熱はなかったのですが、痛みが3日ほど続きました。私は「もしかしたら感染したかも」とすごく不安になりました。私は休みを利用して近くの病院へ行き胸のレントゲンを撮ってもらいました。幸いにも特に異常はなく私はほっとしました。その時だけは私も「感染していたらどうしよう」と本気で思ってしまったのです。「風邪で良かったわね」と友達からも言われましたが、感染に対する怖さは決して私だけではないと思いました。

テレビでニュースを見ていると、感染者の数が毎日どんどん増えていき、医療現場が大変だということを目にするようになりました。マスクやガウンが足りない。それに患者数が増えて病院のベッドも足りない。医療現場から悲痛な声が聞こえています。そして、何よりも心配なのは病院内で医療従事者への感染が広まっていることです。私は大学生の時に病院で実習をした経験から、今まで看護師として働いたことがなくても、現場で働く看護師さんの気持ちを想像することができます。きっと現場の看護師さんは「私達がやらなければ患者の命を救うことはできない」と思っているに違いありません。看護師さんも自分が感染するかも知れない恐怖と闘いながら仕事を続けているはずです。それほど看護師は患者の命に対しての責任感を持っています。そんな日夜頑張っている看護師の方々を私は心から尊敬します。もし、私がベトナムで看護師をしていたら、感染された患者の方に対して同じようにできたかどうか。「ちょっと風邪をひいたくらいで不安になっているようではダメだ」と感じました。

私は今、介護士として施設でお年寄りのお世話をしていますが、私も入居されているお客様に感染しないよう最善の努力をしています。職業は違うけど命に係わる仕事への志は今でも忘れてはいません。この状況が終息するまでまだまだ時間が掛かると思いますが、それまで病気を闘っている看護師の方達には体に気を付けて頑張って欲しいです。

ヨーロッパでは夜8時になると窓から医療現場で働く人達に向けてみんなんで拍手をするそうです。私は現在医療現場で闘っている看護師さんには何もしてあげることはできませんが、元看護士の卵として熱いエールを送りたいです。
「看護師のみなさん、頑張ってください」と。

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